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理事長ごあいさつ
新日本奨学会は、1955年(昭和年30)に今は亡き祖父中原延平(東亜燃料工業株式会社社長、現ENEOS株式会社)が第二次世界大戦からの復興にかかわる優秀な人材の育成を目的として私財を投じて設立されました。当奨学会は、東京大学をはじめとする関東の一流大学の成績優秀な生徒に奨学金を給付するほか、大学への図書の寄贈、学術財団に対する寄付等を行ってまいりました。現在、当奨学会の奨学生の総数は、1,000名を超え創立者中原延平の設立趣旨どおり各方面で活躍しております。
当奨学会の奨学金は、貸与ではなく給与であり、返済義務がなく、就職先の拘束もありません。また、当奨学会の奨学金額も他の奨学会と比べても遜色がなく、学業や生活の状況さらには卒業後の進路のカウンセリングをおこない、奨学生が学業に専念できるような環境を整えております。当奨学会のOB会として年に一回「百華会」を開催し著名な講師を招いて講演会および懇親会を行い、現役奨学生とOB奨学生の交流を図っております。
21世紀の新たな日本を担う人材の育成はますます重要となっております。創立者の中原延平の意思を継承して奨学金給付事業の維持・発展に全力を尽くす所存です。関係各位の皆様のご協力とご支援を賜るようお願い申し上げます。公益財団法人新日本奨学会 理事長 中原 有庸
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設立趣旨
創立趣意書
国運の興隆は国家社会に貢献する人材の育成、学術研究の発展の度合いに依存すること絶大であると言わなければなりません。
長い間の戦争と終戦後の混乱時期を経て十年、わが国の世相は全く戦前の姿を一変した感があります。戦争とこれに伴う国力の疲弊に
よって、その間、有為の青少年学徒はその内在する力を育成するの好機を逸し、学術、政治、経済その他あらゆる文化は正常な発展を阻まれ、あるいは偏頗な方向に歪められざるを得ない事情にあったことは、わが国将来の発展に正に憂慮すべき事態であると言わなければなりません。
今日漸くにして、わが国の社会、政治、経済、文化の情勢も恢復に向い、ある程度安定して来ましたものの一般的には戦前の事情に比して隔世の感があります。
多くの青少年は有為な人材たる素質を有し向学心に燃えながらも、主として経済的障碍のために、みすみす学業を中断しなければならない事例は数うるにいとまない有様であることは、われわれとして真に慚愧に堪えないものがあります。
その間、教育制度も大きな変革をみ、最高学府たる大学も全国的に配置されるに至って、一般的に教育程度が高められ、機会が均等にあたえられるようになったかに見受けられますが、実際的には明治以来の教育機関の中央集中はいまだ解消されず、地方大学の施設も、にわかに拡充し得ない現況のため、有為な青年の大半は東京周辺に就学するほかなく、親戚等を頼りうる少数者以外は重き経済負担に苦しみ、且つ恵まれぬ環境の下にあるのであります。一方、学問の道は深淵であり、いまや世界的レベルにおいて考えなければならないのであります。
将来わが国が世界に雄飛し、真に文化国家、平和国家として世界を指導するためには、まずこの道において立派な人材を養成することが、国家喫緊事と考えられます。
学問の道は決して安易な道ではありません。強固な基礎の上に不撓不屈の努力を続けることによってのみはじめて成し遂げられる道であります。一日も速く次代を担う青少年の中に人材を見い出し、やむをえない経済的障碍などがあるならば、われわれこそその障碍を除去する力ともなり、かれらをして後顧の憂なく一途勉学研鑽に邁進させねばならないと考えるものであります。
学問の道も、成長の段階に応じて時機を失せず適切に養うところがあってこそ、立派に成就されうるのであります。
ここに、われわれは本奨学会の設立を企図し、本会の事業を通じて、聊なりとも国家社会文化の向上に寄与せんと決意をいたしたものであります。昭和三十年十二月二日
財団法人 新日本奨学会
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財団概要
1.設立
昭和30年12月21日
元東亜燃料工業株式会社社長(現ENEOS株式会社)中原延平氏の寄附により創立される。
平成24年11月1日、内閣総理大臣から公益認定を受け、公益財団法人に移行する。2.目的
1.一般優秀学生に対する学資金の給付及び学業支援
2.学術文化研究者に対する助成
3.社会福祉事業に係る資格取得を目的とする学業の助成、支援
4.教育・社会福祉事業等公益に資する活動を行う団体への寄付助成3.基本・特定財産
11億33百万円(R4.4.1)
4.役員
理事長:中原有庸、
理事・監事・評議員は別途掲載5.事業内容
①奨学金の支給(給付型奨学金)学部学生 月 5 . 0万円 大学院学生(修士)月 6.0万円
【参考】 2022年度奨学生の内訳(合計49名)
大学院学生 46名 / 学部学生 3名
採用(指定)大学:東京大学・慶応大学・早稲田大学・東京工業大学・京都大学・大阪大学・名古屋大学・東北大学②学術研究助成(日本経済学会 中原伸之賞50万円、その他公益・教育団体への寄附助成)
③百華会の運営(講演会・交流会)及び年会報「百華」の発行
④社会福祉事業に係る資格取得を目的とする学業の助成、支援
福祉助成学費補助金 年間40万円/1名
(参考)学費補助受給生 2022年度 20名
指定大学 :青森県立保健大学、岩手県立大学、東京学芸大学・埼玉県立大学他、東日本地区の12校⑤奨学金・福祉助成に関連する公益事業団体・機関への寄付助成
6.連絡先
メールアドレス:info@shinnihon-shougakukai.or.jp
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沿革
沿革
1955 12月 12月21日 文部大臣から財団法人「新日本奨学会」設立の許可 1956 4月 奨学金の給付事業の開始 当初 給付の指定大学は東京大学のみ 第一回奨学生 13名(学部生)の採用 内訳 工学部5名・経済学部4名・法学部4名 1956 6月 寄贈図書費の寄付の開始 東京大学 法学部・経済学部・工学部への学術図書の寄贈 1956 11月 年次 講演会 第一回「百華会」を開催、以降毎年百華会の開催 1958 4月 第3回奨学生では学部生に加え修士課程の学生も採用 内訳、学部生 38名 修士課程 6名 1960 4月 大学教官の海外渡航費用の援助の開始 第5回奨学生で、博士課程にも給付開始 1961 9月 年次会報「百華」第一号の発行 1975 1月 社会福祉法人新日本友の会の創立 1999 4月 奨学金給付生の指定大学において、千葉大学(先端科学センター)の追加 2001 4月 奨学金給付生の指定大学において、慶應義塾大学の追加 寄贈図書費の寄付活動・海外渡航費用援助の中断 2002 4月 奨学金給付生の指定大学において、一橋大学の追加 2003 4月 奨学金給付生の指定大学において、早稲田大学の追加 2009 4月 奨学給付生の指定大学において、青山学院大学・筑波大学の追加 2012 1月 1月31日、社団法人「新日本友の会」の解散により、その残余財産・福祉関連事業を新日本奨学会へ移管 11月 11月1日、 一般財団法人から、公益財団法人(内閣府認定)へ移行。 福祉助成事業として、学費補助金支給事業の開始 東日本の大学 9校の指定大学の学生に対する支援事業 2013 4月 学費補助金支給の指定大学11校へ拡大 2015 4月 奨学金給付生の指定大学において、対象を全国に拡げ、新規に京都大学・ 大阪大学及び東京工業大学を指定大学に追加 奨学金給付・福祉助成事業に関連する公益関連事業団体への寄附助成の事業を追加 11月 創立60周年記念行事の開催 2016 4月 奨学金給付生の指定大学に名古屋大学を追加 2018 4月 奨学生給付生の指定大学に東北大学を追加 2019 4月 福祉助成学費補助金支給の指定大学の見直しにより、東日本地区12大学へ 東京大学稷門賞の受賞
平成16年3月、長年に亘り奨学金事業を通じて東京大学の発展に寄与した事を称え同大学より稷門賞を受賞しました。 受賞の挨拶をする中原伸之前理事長